『学び合い』を始めるための基礎力  教師の資質・能力

この項に書かれている実践は,がっかりするほど従来の実践ばかりです。

しかし,従来の王道としての指導の中で『学び合い』に必要な教師の能力を高めてほしいわけです。

 

『学び合い』に必要な教師の能力は,初期には

〇見取り

〇意味づけ

〇勇気づけ

〇語り

の4つだと思います。

 

これができないで,いきなり『学び合い』を始めると大変苦労することになります。

だから,私はこの項の従来型の実践でこの4つを再構築してもらえたらと思っています。

 

2018年にある学校に校内研修の講師で呼ばれました。

 

その学校から『学び合い』とかのアクティブラーニングに若い先生がすぐに飛びついて,学級が不安定で困る。

 

アクティブラーニングを始めるための教師の基礎力について,話すことになりました。

 

その時の資料を中心に,書きます。

 

『学び合い』は教師が行う一斉指導や,発問や指示で導く学習とは大きく違います。

まるで,携帯電話はスマホに変わった時ぐらいに大きな変化です。

 

始めは,それで何ができるの?ボタンがなくて使えない。いろいろな疑問がわきます。

でも,当たり前に授業ができる教師なら『学び合い』はできます。

 

だから,逆に言えば当たり前の授業ができるための「教師の基礎力」の話となります。

 

学級経営を教師が行う上での資質・能力とは何でしょう。

 

わたしの考える資質は,

 

 

・親のせいにしない

 

・子どものせいにしない

 

・環境のせいにしない

ということです。

 

能力は,

 

・声の大きさと聞きやすさ

 

・思いやる能力想像力

 

・学力

その上に,

「誰一人見捨てない」

 

プロとしての仕事観・人生観

 

があると思います。

そして,その上に学級経営のノウハウが乗っかっています。

だから,このノウハウだけをマネしてもうまくいかないのです。

 

では,『学び合い』の0段階として,初任者の先生へ付けてほしい力をお話しします。

 

西川先生の本にもこんなことが書かれています。

 

 

 

〇先輩に愛される人に→教えてもらう

 

挨拶・お礼・謝罪 おおあす!

 

○給食室までお土産を

○聞こえる声・大きな字

○視線で操る

○表情を意識する

○指導のモデル・話し方のモデルを作る

○生活小ネタを持つ ネタ帳

○保護者は,マメに・・・アイドルの新人

教師一年目の先生だけでなく,自分の人間性の基礎基本と言えますね。

 

 

 

○子どもや親のせいにしない。(口にしない)

 

○リスペクトできる先輩・同僚・後輩と雑談をする。

 

○まねられるところはまねるが、無理なことはしない。

 

この3つも大事です。

 

特に,まねられないと思うことを必死でやるのはよくないです。

 

きっとあなたの方法に合ったやり方があります。

昔の教師のやり方を理解したうえで使う。ノウハウ

隠された,カリキュラムを理解して・・・

多くの,優秀とされる教師が共通でやっていることの隠された意味を理解して使う。

 

本当は『学び合い』が広まればこんなノウハウは必要ないのですが,安定的に移行することが保護者やあなたの学校の校長先生を安心させることにつながりますからね。

どんな話でもいいので,子どもたち全員が5分先生の話にじっくりと聞くような「語り」を練習する。

私が小学校の時の先生も,巨人が負けると不機嫌になりました。

 

最低限,子供が教師の言葉を無視してはいけません。

 

教師の心を子どもたちが想像してくれたら指導はスムーズになります。

 

ただ,この不機嫌になる先生は,

*******************

子どもたちに,

教師の気持ちをくめ!

*******************

という隠れたメッセージを常に出していることになります。

これは,主体的でない子供を作るメッセージでもあるということを自覚して使ってください。

 

この自覚のない教師が多い。 

笑顔で希望や未来を語れるようになろう!

学級経営は初めの3日間で決まるとよく言われます。

 

そこで,子供たちは

教師の力量

考え方

大切にしていること

関係性

などを決めるからです。

 

黄金の〇〇というのは,そのための日数のことだと思います。

 

あいさつは,お互いを意識し緊張を緩和するために大切なので推奨します。

そして,教師の思いとして,「みんなができるように,みんなでしよう」をメッセージします。

 

あいさつができて,他の先生がほめていることを伝えたら次はミッション2

 

このころは,みんなで達成したという気持ちを子どもが持つことが大切です。

 

チーム化を意識してください。

見取りの基本は,見ること・深く見ること

毎日の立腰でも,小さな変化を見取り,勇気づけとして返していく。

「今日は,みんなが立腰の姿勢になるまで早かった。それは,クラスとしての意識ができてきたからだね。」

「今日は,ある人の変化に先生は感動しました。クラス開きの時には・・・」

注意するときも,大きな声で言わないで,近くに行ってそっという。

これは,「私は,君たちを支配したいんじゃないだよ,成長を願っているだよ。」という気持ちを伝えられるようになってください。

私は,腰骨立の詩を使います。

先進的な取り組みをする先生方は意味がないとよく言われますが,こんなことを大切にしているというメッセージは周りの先生を安心させます。

 

そして,

腰骨の詩にでてくる

「厳しい世の中を生き抜く姿勢です」という言葉は本当だと思います。

 

朝の会の2分間,我慢ができないクラスに「みんなで頑張る力」は育たないと思います。

 

ただし,姿勢を注意するという教師の行為は,「指導者と指導される人」との関係を定着させるためにもつかわれているということを自覚してください。

 

だから,私はほめても注意はしません。

本当は,注意もほめるも教師の意図を押し付けているので同じなのですが,最低注意はしません。

 

無言清掃は,見取りのチャンス!

子どもの自主的な行動を見逃さずに見取っていく。

「〇〇さんは,自分のところが終わって,隣の〇〇までしていた。」

「全員が初めて無言を通してできた。」「声をかけられても我慢してできた。」

 

ほめればほめるほど,子どもは先生に見てほしくていい行動を始めます。

それがある意味「支配」してしまっていることを自覚して「ほめる」をしてください。

クラスをチーム化する前に,崩れるわけにはいかないのです。

 

従来の指導も十分にできる教師こそが「支配」ではない『学び合い』を実践できると信じています。

 

無言清掃で,15分無言で活動できる力を訓練します。

学習ではなくて訓練です。

 

チームワークで掃除するのだから無言はおかしいという意見はごもっともです。

私もそう思います。

 

でも,つらいことも「みんなで」達成すれば楽しいものです。

 

そのうえ,15分も無言で取り組めるようになるのは力です。

 

意識の持続は訓練が必要だと思います。

ここでも,教師は注意はしません。教師も無言ですから。

100マス計算で勇気づけ達人になりましょう。

100マス計算3分全員達成を目標に,

毎日取り組みを続けるためには,教師の勇気づけが不可欠。

「君たちならできる」「今日新記録が出なかったのは,スプリングみたいにちじんでいるからだよ。きっと明日はびよーーーんと新記録でるよ。」

 

昔は,脳が活性化するとか言われてましたが,最新の研究では,ゲームをしているときの同じ状態だそうで,そんな効果はないらしいですね。

 

で何のためにするかというと,

 

「努力すれば成果がでる。」という経験を学級全体でさせるためです。

 

指導のポイントは同じ問題を毎日する。

3分間で必ずやめる。

答え合わせは週1回

 

の3つです。

 

全員達成の難しさを教師も子どもたちも初めて味わいます。

 

だかた,全員達成したときは大いに喜びましょう。

 

また,この取り組みで掛け算九九が入っていない子供の把握もできます。

 

観察・見取りの力をフルに発揮して,いろいろな場面の姿を見取る。

場所を変え,時間を変え,立ち位置を変えて子どもたちの心を見取ってください。

支援が必要な子供はいないかを把握します。

分かりやすい障がいもですが,攻撃性のあるコミュニケーションに課題がある子の把握は重要です。

 

『学び合い』を始める時にコミュニケーションはかなり重要だからです。

 

また,あとでこれらの子どもたちが『学び合い』で変容していくのを見ることが教師に『学び合い』の深い意味を教えてくれます。

 

心で語りオーラを身に付ける。

深い願いさえあればオーラは自然と身に付きます。

なぜなら下に書いているすべてが深い「願い」がないとできないからです。

叱る場面に迷ったときは

「誰一人見捨てない」に合っているか合っていないかで判断します。

それが信念になるまで自分に問い続けてください。

若い先生がよく「オーラを持ちたい」と言われます。

では,オーラとは何でしょう?

 

その人の雰囲気はどうやって形成されるのでしょう。

洋服や容姿や言葉遣いも大事です。

 

しかし,教師としてのオーラは

 

・叱る場面がぶれがない。

 

・叱る場面を見逃さない。

 

・多すぎるルールで縛らない。

 

・知識が豊富、正しい指摘、誰も見ていない場所での行動。

 

・圧倒的な専門能力

にあると思います。

 

オーラを持てない教師もいます。

 

初任者で出ている人は,これでいいだと思うので成長がありません。

 

だからオーラのないあなたが素敵なのです。

 

『誰一人見捨てない」という信念を持てば,オーラは出てきます。

 

叱るときも,ほめる時も,普段の生活もすべて

「誰一人見捨てない」という信念が持てればそれが,オーラとなります。

  

昔は,教師という立場だけで子どもたちは言うことを聞いていましたが,今はそんな時代ではありませんね。

知ったかぶりやおせっかいやプライドを守るために怒るような人はどんな学年の子どももすぐに見透かします。

 

 

 

ここまでで学級がうまくいって,安心してはいけません。ゴールは,「誰一人見捨てない」です。『学び合い』のための助走です。

ここで,いくつかのノウハウを書きましたが,うまくいきすぎると

学級を安定させるためのノウハウが

統率になり

支配になり

学級王になってしまいます。

 

あなたの学校にも何人かいませんか?

 

残念ですが,ここから抜け出せないと

主体的,対話的で深い学びには行けないと思います。

 

主体的になるように導くという意味不明な言葉があちこちで聞こえ始めましたが。

『学び合い』の考え方

学級を安定させれば大手を振って『学び合い』を進められます。

 

ここに示した指導や取り組みは、隠れた悪を内在しています。

指導とは、「導く」とか「支援する」とか耳あたりのいい言葉を使ったとしても、教師のめざす子ども像に近づけているわけです。

 

この、教師は神様ではないという自覚のない、教師は指導がうまくいくほど大切な、その子の気づきを失わせ、人生の主体が自分自身の自己決定であることを教えられなくなるのだと思います。

 

ここに書いた、学級経営の基礎力については、見とりと語り・勇気づけ・意味づけを鍛えることで必要なくなることでもあると強く思います

次回は4月にアップします。

いよいよ『学び合い』チャレンジ開始です。

 

併せて,12の物語のプロローグも読んでみてください。

 

 

 

上のアドレスで、小学校4年生算数のワークシートを公開しています。

他の学年もあります。

参考ににしたと思ったら、

下にコメントしてください。

その後

manabiaifukuoka☆gmail.comからメールします。

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