人権学習と『学び合い』 6年校内研修のために h25作成

6年 社会科歴史学習における人権学習に対する基本的な考え方

Ⅰ、授業作りのための参考資料

   人権教育指導の手引きより

人 権 感 覚 を 高 め る 人 権 教 育 の 推 進

人 権 教 育 指 導 方 法 等 の 在 り 方 に つ い て [第 三 次 と り ま と め ]に 『 人 権 感 覚 と,は , 人 権 の 価 値 や そ の 重 要 性 に か ん が み , 人 権 が 擁 護 さ れ , 実 現 さ れ て い る 状態 を 感 知 し て , こ れ を 望 ま し い も の と 感 じ , 反 対 に , こ れ が 侵 害 さ れ て い る 状態 を 感 知 し て , そ れ を 許 せ な い と す る よ う な , 価 値 志 向 的 な 感 覚 で あ る

 この「人権が擁護され~」の文は、下の「自らの大切さや他の人の大切さが認められていることを児童生徒自身が実感できる。」とつながっている。

 

   平成25年小・中学校の社会科における部落問題学習指導例から考えられる授業の基本的な考え方より (□内がこの文章の抜粋です。)

平成20年4月の「人権教育の指導方法等の在り方について(第三次とりまとめ)」より抜粋

人権感覚は、児童生徒に繰り返し言葉で説明するだけで身につくものではない

学級をはじめ学校全体の中で自らの大切さや他の人の大切さが認められていることを児童生徒自身が実感できるような状態を生み出すことが肝要である。

 教師が熱く語っても、人権感覚は身につかない。学校・学級で自他が大切にされそれが心地よいと感じることこそが、人権感覚を高めることにつながる。

そこで、私たちの学年では、

自らの大切さや他の人の大切さが認められていることを児童生徒自身が実感できるように

◎ 相互支援型の『学び合い』学習を行う。

みんなが分かる・できるようになるためにみんなでがんばる学習

人のために働くことから→みんなの役に立っているという自己有用感を持つことができる。

サポートを受けた人は→みんなに大切にされているという、包まれ感を持つことができる。

 

[自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること]ができるということが、態度や行動にまで現れるようにすることが必要。

  他人とともによりよく生きようとする態度や集団生活における規範等を尊重する。

  義務や責任を果たす態度。

  具体的な人権問題に直面してそれを解決しようとする実践的な行動力

これらを、身につけさせることが大切。

態度や行動とは、規範意識や責任と義務を果たす態度、解決しようとする実践的行動力ととらえる。

学習中にも、自ら進んで学ぼうとする態度や、時間内に課題を終わらせようとする主体的な態度、まだ終わっていない人がいたり分からない人がいたり独りの人がいたりした場合に主体的に関わりを持ち、実践的に行動し、クラスのみんなの課題が終わるように行動できる態度を養う。

一言で言えば、

『みんなで、みんなができるようになることをめざすクラス作り』

を行う。

 

教育活動全体を通じて培うことが求められる力や技能

  他の人の立場に立って,その人に必要なことやその人の考えや気持ちなどがわかるような想像力,共感的に理解する力

  考えや気持ちを適切かつ豊かに表現し,また,的確に理解することができるような伝えあい,わかり合うためのコミュニケーションの能力やそのための技能

  自分の要求を一方的に主張するのではなく,建設的な手法により他の人との人間関係を調整する能力及び自他の要求を共に満たせる解決方法を見いだして,それを実現させる能力やそのための技能

これらの力を学年で共通理解し、

  共感する力

  学び合う力

  折り合いを付ける力

と明示して、教育活動全体を通じて培う。

3つの力を育てる相互支援型『学び合い』学習について

この3つの力は、相互支援型『学び合い』学習でも必要となる。

「共感する力」を育てるには、課題についてできない人の気持ちになって、教える態度や分からないでやる気をなくしたり、パニックになってしまったりする人の気持ちに立ち考える必要が出てくる。「みんな」をめざすことで、この共感する力が培われると考える。

「学び合う力」を育てるには、みんなができるようになることをめざし、分からない場合は積極的に分かっている人に聞き、分かった人は自分の考え方を伝えようとする。この時に「みんながわかるようになってほしい。」という目的意識を持ってコミュニケーションをとることができ、その活動の繰り返しでコミュニケーションの能力や技能を高めることができると考える。

「折り合いを付ける力」を育てるには、みんなができるようになることをめざすことで、多様な人間関係が必要となる。自分の好きな人とだけの交流活動では、「みんな」が実現しないので、それぞれが全員をめざすために多様な人間関係を作ることが必要となる。また、自分がやりたい学習と共に、みんなができるようになることをめざすからこそ、まだできていない人に関わりながら自分の課題をすすめるという、「自他の要求を共に満たす解決方法を見いだす」必要性が生まれ、この能力や技能を培うことができると考えた。

 

人権・部落問題学習のあり方について

〔第三次とりまとめ〕の中では,人権教育の成立基盤となる教育・学習環境について,次のように述べられています。

人権教育を進める際には,教育内容や方法の在り方とともに,教育・学習の場そのものの在り方がきわめて大きな意味を持つ。このことは,教育一般についてもいえるが,とりわけ人権教育では,これが行われる場における人間関係や全体としての雰囲気などが,重要な基盤をなすのである。

学習の場のあり方、人間関係や全体の雰囲気を「共感する力・学び合う力・折り合いを付ける力」を育成する中で作っていけると考えている。そのためにも、歴史学習全体を通して、分からない人の立場に立って、その人の考えや気持ちを考えながらサポートしあう学習を行ったり(共感する力)、自分の分かったこと・考えたことを進んで伝え合いコミュニケーションする学習を行ったり(学び合う力)、自分の考えを主張するだけでなく、みんなが課題を達成するためにはどうしたらいいかという集団としての目標を達成するために、人間関係を調整しながら進める学習(折り合いを付ける力)を行っていく。これを「相互支援型『学び合い』学習」とする。

 

人権・部落問題学習での話し合いを豊かなものにするために

日常的に指導しておくこと

高学年・・1つの物事を多面的に考えさせる。

(多面的な見方・考え方)

教師が価値を教え込むのでなく、子どもたちの多面的な見方を交流させることで、人権感覚を高めていきたい。

 

部落問題学習の指導の在り方の課題

  マイナスイメージが強調された指導がなされていること(低位性,貧困性など)

  歴史的事実を教えるだけで歴史の背景と現代を関連させて考えさせる場がなく児童生徒の心まで届いていないこと。

差別された人々をマイナスイメージだけでとらえないような教材を選び、歴史の事象を多面的に考えさせ子どもたちの考え方を作らせていく。

 

平成25年度 小・中学校の社会科における部落問題学習指導例より

人権教育を通じて育てたい資質・能力の関連事項

   基底教育計画に掲載しているものと同じように,単元・題材等における人権教育を通じて育てたい資質・能力の関連事項を単元目標の後に,下記の内容を視点として記号で示しています。

  人権についての価値的・態度的側面

人間の尊厳,自己価値及び他者の価値を感知する感覚

自己についての肯定的態度

自他の価値を尊重しようとする意欲や態度

多様性に対する開かれた心と肯定的評価

正義,自由,平等などの実現という理想に向かって活動する意欲

人権侵害を受けている人々を支援しようとする意欲

人権の観点から自己自身の行為に責任を負う意志や態度

社会の発達に主体的に関与しようとする態度

   人権についての技能的側面

人間の尊厳の平等性を踏まえ,互いの相違を認め,受容できるための技能

他者の痛みや感情を共感的に受容できるための想像力や感受性

能動的な傾聴,適切な自己表現等を可能とするコミュニケーション技能

他の人と対等で豊かな関係を築くことのできる社会的技能

人間関係のゆがみ,ステレオタイプ,偏見,差別を見きわめる技能

対立的問題を非暴力的で,双方にとってプラスとなるように解決する技能

複数の情報源から情報を収集・吟味・分析し,公平で均衡のとれた結論に到達する技能

 

  人権についての知識的側面

自由,責任,正義,平等,尊厳,権利,義務,相互依存性,連帯性等の概念への理解

人権の発展・人権侵害等に関する歴史や現状に関する知識

憲法や関係する国内法及び「世界人権宣言」その他の人権関連の主要な条約や法令に関する知識

自尊感情・自己開示・偏見など,人権課題の解決に必要な概念に関する知識

人権を支援し,擁護するために活動している国内外の機関等についての知識

 

このような基本的な考え方から具体的な授業の構造を考えた。

 

第6学年 組  社会科学習指導案

指導者 教師の一分

  単元名  「江戸時代を生きた人々」

  単元について

○ 本学級の子どもたちは、歴史学習に入り学習のまとめの後に「時代の人になって一言」を書かせ、その時代に生きていたいろいろな人の立場になってその時代の出来事や人物をどのように見ていたかを考えてきている。歴史の事実について考えるだけでなく、その時代の人々の気持ちについて考えるようになってきた。聖武天皇の学習では、「聖武天皇の願いは、仏教の力で人々を幸せにすること、そして、その大仏を農民に見せることで重い税で苦しむ農民に逃げ出すものを減らすねらいがあった。」や、行基について学習をした時には、農民の気持ちとして「行基さんのためなら、なんだってがんばるよ。」平安時代には、貴族の食事と農民の食事を比べて「食事が少ないなー。貴族ばっかりいいな。」などの感想を持つことができるようになった。また、「武士による政治のはじまり」では、「春日権現霊験記絵」などの資料を使ってケガレを「死や災いなど人の力ではどうすることもできないことに対する恐れの気持ち」として学習し、この気持ちが昭和になっても残ってしまったことについて、時代ごとの平均寿命とを関連させて考え、「しかたがないことかおかしなことか」について一人ひとり自分はどう思うかをもとに話し合わせる活動を行い、ケガレ意識が差別意識を生む原因になっていることを分かり始めている。しかし、第三次とりまとめに書かれている、人権教育の目標

「児童生徒が、発達段階に応じ、人権の意義・内容等について理解するとともに、「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」ができるようになり、それが、様々な場面等で具体的な態度や行動に現れるようにすること。」という視点で子どもたちを見ると、現在の生活の中にある部落差別との関連について考えることはできているとはいえない。だからこそ態度や行動はこの単元だけでなく、日ごろの学習を通して身につけさせていきたい。

 

○ 本単元は江戸幕府の人々のくらしについて考え,大名支配や人々の身分が違うことに気がつき,どのようにして7パーセントの武士が他の身分の人々を支配しようとしたかを考えさせる。 次に、いろいろな身分の人々のくらしや願い,努力や工夫を学習することで,農地を広げることや技術革新を行うことで生産性を上げた人々のたくましさを学び実感させたい。また江戸の身分制の学習を通して,中世から続く「ケガレ」意識に気づかせ差別が、死に対する科学的認識不足や自然現象に対する科学的認識不測によるものであることを理解させたい。また、真理を追究した当時の医学者が死体の近くまで行って腑分けの様子を見るなど「ケガレ意識」を真の科学のために乗り越えようとした姿、虎松さんたちに対してその技術を高く評価した姿を通して、真理を求める姿が、差別の意識を弱めていったことを感じ取らせることができると考えた。またこの学習を次の単元の「解放令」の学習につなげていき、人々の努力によって差別をなくしていくことができるということを実感させたい。

 

○ 指導にあたっては、江戸の町絵図を見せ、教科書の安土の様子の挿絵や、大阪城の様子と比較し,武士だけではなく多様な人が活躍できるようになった時代であること、大道芸を楽しむ人がいること、船などの交通機関が盛んになり魚売りや米などの商売をしている人がいるなど、文化が豊かになった江戸時代の人々がどんな暮らしをしていたのかを想像させる。次に、それぞれの身分の人の暮らしの様子の絵や身分別の人口の割合のグラフから、どうやって武士が支配し、ねんぐなどを納めさせていたかについて考える。しかし、支配される生活の中でも生産効率を上げる農機具や生産方法、商人の中には、特産品の製造をはじめ大量生産を行い豊かな暮らしを創意工夫で実現していった者がいたことについて考えさせる。また、江戸時代の歌舞伎の様子や広重の絵や広重の絵を真似たゴッホの絵などの資料を使い文化が発達したこと、幕府の学問所等の資料から、学問も発達したことをつかませたい。最後に,先進的な蘭学に興味を持ち学ぼうとした人の気持ちを考え、江戸時代にも残っている死への恐怖や自然現象への恐れ等のケガレ意識を持たされ、差別された人々も医学や文化に貢献したことにふれ,厳しい差別を受けながらも,たくましく生きていた人々の力強さに気付かせる。単元の最後に学習のまとめを行い,江戸幕府が長く続いた理由をまとめていく。 毎時間の授業の流れとして,中心資料から出された課題に対して、全員がその課題を達成できるように意味の分からない文言や、資料の見方、資料同士の比較のしかた等を相互に支援しながら全員が課題を達成するように、学び合う力、折り合いを付ける力を使って交流させながら、「みんなでできた。」「みんなでできた。」という感覚を感じさせながら学習させたい。

 

  単元の目標

○身分制度や人々のくらしの様子、歌舞伎や浮世絵、国学や蘭学について調べ、身分制度が確立し、町民文化が栄え、新しい学問が起こったことを理解できるようにする。     (知識・理解)

身分の決まりと人々の願い、近松門左衛門などが活躍した町民の文化、杉田玄白などが学んだ新しい学問について、関心を持ち、意欲的に調べ、考えながら追求することができるようにする。

(態度)

○身分制度、歌舞伎や浮世絵を楽しむ人々、学問に取り組んだ人々の業績について、当時書かれた絵やグラフ、教科書の挿絵等の資料を活用し、調べたことや考えたことを適切に表現する力を育てるようにする。                                    (能力)

※A  人権についての価値的・態度的側面 ア人間の尊厳,自己価値及び他者の価値を感知する感覚

  人権についての知識的側面 チ 人権の発展・人権侵害等に関する歴史や現状に関する知識、友達の意見のよさに気付きながら肯定的に話し合い,協力して課題を解決することができる。

4、単元計画 (8時間)

時間

単元名

学習のねらい

学習活動

 

それぞれの身分とくらし

・江戸時代の絵図を手がかりに,人々のくらしの様子について関心を深めている。

・幕府や藩は,武士による支配体制を維持・強化していくために,秀吉の身分のきまりをもとに,いっそうの身分の固定化を図ったことを考えることができる。

・江戸の町や人々のくらしの様子に関心をもって意欲的に追究する。

 

・身分の違いに問題意識をもち,幕府や藩が秀吉の身分のきまりをもとに,いっそうの身分の固定化を図ったことを資料から読み取る。

江戸時代を生きた人々のくふうや努力

・江戸時代の農民や町人は,どのような願いをもち,どのような努力をして,くらしを高めていったのかを調べ,当時のくらしの様子に関心をもつことができる。

 

・江戸時代を生きた人々の願いや,それに対する工夫や努力について資料から読み取る。

 

力をつける町人

・江戸時代の商人が,流通経路の整備や販売方法の工夫などで巨額の富を得ることで,力をつけたことをとらえることができる。

・江戸時代の商人が,流通経路の整備や販売方法の工夫などで力をつけたことを発見する。

 

近松門左衛門のはたらきを調べる

 

・近松門左衛門の人物調べから,歌伎や人形芝居,浮世絵などに関心をもち,町人文化が栄えたことについて調べることができる。

 

・江戸時代の人々の楽しみに関心をもち,意欲的に調べ,政治の安定や産業の発達と関連させて考える。

 

国学の広がりと子どもの教育

・新しくおこった国学や寺子屋について調べ,社会に果たした役割について意欲的に調べることができる。

・江戸時代の学問に関心をもち,意欲的に調べる。

蘭学のはじまり

・杉田玄白や虎松について調べ身分と人々のくらしや新しい学問についてまとめ,話し合うことにより,自分の考えを明確にし,深めることができる。

 

・杉田玄白や虎松の功績について,自分の考えを明確にして話し合い,考えを深める。

伊能忠敬が作った日本地図

・伊能忠敬について調べ,蘭学が社会に果たした役割についてとらえている。

・伊能忠敬これまで学習してきたことを図にまとめ,蘭学の広がりが社会にどのような影響を与えたのかを考える。

テスト

 

 

 

5.本時 平成259月  日(水) 6年 組教室 於

6.本時の目標

差別された人々が医学の発達に貢献したことや蘭学が社会に与えた影響がわかる。

 

○本時はまず,この単元で学習した農民のとうみや千歯こき等の技術革新、呉服店などの商業の発達、歌舞伎や浮世絵などの文化の発達した時代である事を想起させる。次に、医学の発達について学習することを知らせ、それとともに「室町時代の人のケガレ意識」についても想起する。ここで、本時のめあて「学問が大きく前進した時代の人々の願いについて考えよう。」について知らせ、・教科書挿絵「腑分けの様子」、東洋と西洋の解剖図 、蘭学事始をやさしくしたものを資料として示し、4つの課題を与える。

課題1

 人体解剖をする杉田玄白や前野良沢たちの想像図からだれが虎松さんの祖父で誰が杉田玄白・前野良沢と考えられるか説明できるようになる。

ここでは、描かれている道具から、誰が虎松さんの祖父で、誰が杉田玄白さん前野良沢さんかを考えさせる。

課題2

今までの腑分けを見る医師と杉田玄白たちのちがいについて説明できるようになる。

蘭学事始の文から、杉田玄白たちがターヘル=アナトミア解剖図を見て本当のことを知りたいと思い、ノートをとり、近くで一生懸命観察したことに気付かせる。

蘭学事始の「それを見た多くの人々は、特に気にすることもなくそのまま帰っていましたが、・・」

の文と杉田玄白らは、「それは何ですか。」「これはなんですか。」と質問しながら観察した。この違いから、杉田玄白らの「ケガレ意識」を乗り越え、真理を追究したいという願いを感じ取らせたい。

課題3

 虎松さんの祖父は杉田玄白さんをどう思ったか課題2や資料1、2と関連させて説明できるようになる。

 今までの医者とはちがい一生懸命観察している杉田玄白さんたちに自分たちの技術や知識を伝えたいと思っていることを想像させたい。

課題4

杉田玄白は、虎松さんの祖父をどう思って解体新書を書いたか考える。

差別する気持ちがあったかなかったかについて焦点化して考えさせる。杉田玄白さんたちが、虎松さんたちの技術に驚き、その技術があったからこそ解体新書を書くことができたという気持ちを感じ取らせたい。最後に、教師が価値を教え込むのでなく、子どもたちの多面的な見方を交流させることで、人権感覚を高めていきたい。

 

7、本時展開

学習活動・内容

指導上の留意点

 

  単元の学習を想起し,めあてを確認する。    

めあて

学問が大きく前進した時代の人々の願いについて考えよう。

 

 

  

 

  考えの元になる資料の説明と課題を聞く。

・蘭学事始(岩波文庫版)を読む。

 

 

課題1

 人体解剖をする杉田玄白や前野良沢たちの想像図からだれが虎松さんの祖父で誰が杉田玄白・前野良沢と考えられるか説明できるようになる。

 

課題2

今までの腑分けを見る医師と杉田玄白たちのちがいについて説明できるようになる。

 

課題3

 虎松さんは杉田玄白さんをどう思ったか課題2や資料1、2と関連させて説明できるようになる。

 

課題4

杉田玄白は、虎松さんをどう思って解体新書を書いたか考える。

 

 

 

  心のジレンマについて語り合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

  学習のまとめとふりかえりをする。

 

まとめ

学問が大きく前進し人々の中に真実を知りたいという気持ちが大きくなった。

 

○ 社会の安定で、産業が盛んになり、商業が盛んになり文化と学問が盛んになった時代であることを想起させ,本時は蘭学について学習することを確認する。どうして蘭学というのか,鎖国とつなげて考えさせ,興味を持たせていく。

 

○ 人の死などケガレ意識につながる「腑分け」に関する学習を知らせる。

・江戸時代の平均寿命にいて想起する。

 

   腑分けの様子は,教科書の挿絵より,拡大した絵を使う。子どもたちは,杉田玄白=解剖していると考えるだろうから,だれが杉田玄白たちか考えさる。

・誰がどんな道具を持っているかに着目させる。

 

 

 

 

  今までの医者とちがい真実を知りたいと努力する姿について考えさせる。

 

 

  「ケガレ」の学習を想起させ,賎視されつつも,高い技術や知識が医学の発展に役立っていることを理解させる。


 

 

 

 

 

 

 

 

杉田玄白たちが、高い技術で腑分けをする虎松たちを前の時代の医者とは違い「ケガレ意識」なしに、真実を知りたいと気持ちを持ち、接していたことを感じ取らせたい。

 

 

・教科書P82

絵と文章

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・教科書挿絵「腑分けの様

子」の拡大掲示

・腑分けの様子)

資料3

・東洋と西洋の解剖図

①ターヘルア=ナトミア資料1

②山脇東洋,解剖図資料2

 ・蘭学事始をやさしくしたもの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上のアドレスで、小学校4年生算数のワークシートを公開しています。

他の学年もあります。

参考ににしたと思ったら、

下にコメントしてください。

その後

manabiaifukuoka☆gmail.comからメールします。

What's New

コメント: 0